趣旨
情報社会化の急激な進展や、社会のあらゆる分野でのデータの利活用が盛んになることによって、プログラミングのスキルやプログラミング的思考の重要性が着目されています。諸外国においても初等中等教育の段階でのプログラミング教育の重要性が認識され、実際に多くの国々では、ロボットなどの機器を動かす、体験的に論理的思考や情報技術に関する理解を深める活動が行われています。一方で、プログラミング教育は単一の教科とはなっておらず、その体系化や指導者不足などが課題となっています。
これらの課題への対応する試みとして、東京大学情報学環(iii: Interfaculty Initiative in Information Studies)越塚研究室において小学生、中学生らを対象としたプログラミング教育ワークショップを実施してきました。本研究会では、新しいプログラミング教育の教材やカリキュラム、プログラミング教育のためのツール・環境を開発、実際のワークショップやセミナーを通した実証を行います。さらに、これらの活動における知見などを踏まえ、プログラミング教育の体系化、実際の教育現場での活用、プログラミング教育に携わる教員の育成を行います。将来の国の礎を築く人材を育成することを目指し、様々な課題を議論し、プログラミング教育の推進を支援する場として東大iii-LBP研究会(Learning-by-Programming)を設立し、プログラミング教育およびプログラミングを通した学びに関わる環境の整備に努力していきます。
東大iii-LBP研究会代表 越塚 登
目標
2020年度 小学校でのプログラミング教育必修化の時期にあわせて、以下の実現を目指す。
- プログラミングを通した新しい「学び」の体系(東大iii-LBPメソッド)を提案し実現すること。
- 実際の教育現場や教育学的知見に加えて、更に最先端のコンピュータサイエンスやデータサイエンスの知見を導入し、新しい学びの方法論やツールを開発する。
- 地域差や男女差などといった社会におけるダイバーシティが、情報通信技術を巡るハンディとならないように、これらのデバイドを学習・教育面から克服する。
活動内容
- プログラミング教育の教材、カリキュラム、ツール等の研究開発
- プログラミング教育に関する情報交換や知識習得する場としての定例研究会の主催、運営
- 子供向けのプログラミング教育ワークショプや教室の開催
- プログラミング教育に携わる教員を対象としたセミナーの開催
- プログラミング教育に関わるコンテストなどのイベントの企画、運営
- プログラミング教育に関する政策の提言
活動予定
- 2018年7月29日(日) 子供プログラミングセミナー
「地球を救う」 - 2018年8月5日(日) 子供プログラミングセミナー
「マイコンカープログラミング」 - 2018年9〜10月 設立総会、記念シンポジウム
- 2018月11月 第1回定例研究会
- 2019年1月 第2回定例研究会
- 2019年3月 第3回定例研究会
代表
越塚 登(東京大学大学院情報学環 教授)
幹事(50音順)
- 鵜飼 佑(King’s College London, UK)
- 大杉慎平(東京大学大学院学際情報学府越塚研究室博士課程)
- 加藤エルテス聡史(㈱ RISU Japan)
- 小林真輔(㈱タイムレスエデュケーション、東京大学大学院情報学環特任研究員)
- 小室真紀(㈱スイッチエデュケーション)
- 金 洋太 (富谷市立富谷小学校 教諭)
- 三澤加奈(㈱電通)
研究会会員募集
東大iii-LBP研究会では、活動をともにする会員を募集します。研究会等のイベントの参加、各種セミナーの見学、メーリングリストなどによる情報共有などが行なえます。
会費: 無料
お問合先:東京大学大学院情報学環越塚研究室(担当:大杉)