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教育研究プラットフォーム機能について

ユビキタス・コンピューティングやIoTのコンセプトの教育研究のためのプラットフォームとして作られたのが、ダイワユビキタス学術研究館である。主要 な設備機器や環境制御機器等はネットワークにつながれ、オープな API で情報読み取りと制御指示が可能な「プログラマブル建築」となっている。学術研究館を使うスタッフなら、日々の不便をすぐプログラムで解決できるし、その過程で新しいアイデアも生まれるだろう。音声認識で設備機器を制御したり、室内カメラの画像認識よりジェスチャーで制御したり――さまざまな技術をすぐに実際の居住環境で試すことができることは、ユビキタス教育研究のために大きな力になる。

具体的には「ダイワユビキタス学術研究館API」として現在、警報、屋外センサー、屋内センサー、照明、空調、エレベータ、電力消費、位置認識という8系等のAPI群が提供されている。この中で、位置認識は、建物の入口、各部屋のドア、エレベータホールに設置された ucode BLE マーカ――ucode をスマートフォンが読み取れるBluetooth Low Energy 仕様の電波で1秒に3回づつ発信するマーカ――を受信することで、受信者の位置决定できるAPIだ。また、 Wi-Fi アクセスポイントも Wi-Fi測位に適した箇所に設置されており、 そのシグネチャによる位置認識も利用できる。

さらに、これらの API 自体も、研究開発に応じて随時追加予定であり、今後、回路・コンセントレベルの電源個別管理、電気錠、監視カメラ画像、ホールのプレゼンテーション機器のアクセスAPIが計画されている。また、多様な技術を導入できるように、天井板を貼らずにあらわしにして、配線ダクトに固定することでセンサーやマーカーやカメラ等の機器を容易に追加設置できる建物構造としている。

個人のタブレットやスマートフォ ンから環境制御するのが当然ということで、象徴的な意味もあって、例えば筆者の研究室には壁に一切スイッチがない。入室するだけで自動的に照明と空調が作動し、それらの調整もアプリから行う。人感センサーと連動して、スマートフォンの退出を感知しなおかつ部屋に人が残っていなければ、照明と空調を切るようになっている。

アクセス/Access

住所
東京都文京区本郷7-3-1
東京大学大学院情報学環
ダイワユビキタス学術研究館

Address

Daiwa Ubiquitous Computing Research Building, Interfaculty Initiative in Information Studies, The University of Tokyo

7-3-1, Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113-0033, Japan