三宅弘恵准教授

三宅 弘恵 准教授

地震の揺れを予測する

3.11と呼ばれる東日本大震災は、2011年東北地方太平洋沖地震という地球上でも相当大きな規模の超巨大地震によって引き起こされました。この地震が起きてから、テレビや新聞などで、「想定外」や「来るべき南海トラフ巨大地震」「首都直下地震」などの見出しを見た方もおられるでしょう。この中には、過去に実際に起きた地震と、将来の発生を人間が予想しているシナリオ地震が混ざっており、両者を切り分けて議論することが重要です。

では、情報や災害をキーワードとして、我々はどのようなことが事前にできるのでしょうか? 地震による災害を予防するためには、様々な方法がありますが、予測科学を駆使したシミュレーションによる、地震の揺れの予測は、有力な方法の一つです。つまり、今いる場所や自宅の地震の揺れを予測するのです。シミュレーションを行うには、断層の破壊や地下の構造など、科学的な側面からモデル化を行う必要があります。その後、数値シミュレーションを行って揺れを予測し、大量の災害情報を蓄えていきます。これらはハザード情報と呼ばれ、構造物や人的被害などのリスク算定の基礎となります。

想定東海地震シナリオの長周期地震動予測の一例

被害地震に学び、自然を計る

将来の地震の揺れを予測するには、自然を支配する法則を見つけることが重要で、ここに自然科学を探求する醍醐味があります。近年では、多数の観測網が国内や海外、陸域のみならず海域にも張り巡らされ、地震の特徴や揺れの様子が分かるようになってきました。しかし、被害地震が起きるたびに、想像していなかった現象が起きることが多々あり、必要に応じて現地に臨時観測に出向き、その原因を理学的な側面から研究しています。

テレビで震度情報がテロップで流れ、スマートフォンに緊急地震速報が配信されるなど、地震の揺れは、今や身近な存在になっています。災害情報がどのように流通し、精度を高めてより正しく伝わるためには、科学技術や社会心理学などとの連携が必要です。興味がある人の参加を歓迎します。

2008年岩手・宮城内陸地震の臨時強震観測

大学院に進学希望の皆さんへ

大学院は、学部とは異なり、決まったカリキュラムに沿って学習するのではなく、独自の発想に基づき、道なき道を開拓して進むことが求められます。その時に皆さんの心の支えになるのは「自らの興味を冷静に鑑み、自分が進路を決めた」ということだと思います。悩み迷って、良い進路や研究室を選択してください。研究室の決定にあたり、事前の相談には乗りますので、気軽に訪問して下さい。

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